バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか【あらすじ】
【テーマ別】世界の著名な成功哲学書50冊リスト【富と財産を築く/意欲を引き出す/潜在能力を発揮する/リーダーシップを発揮する】 - 僭越ながら【1テーマの本を30冊読んで勉強するブログ】
お金にまつわる名著を読むマラソン。
1冊目からスタート。
バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか
英題『The Richest Man in Babylon』(1926) George S.Clason
この本の要点:「富を作る原理はあらゆる人に公開されているが、それを活用するのはごく少数である。」
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【1】解説
この本に触発されて、きちんと財産作りに取り組み始めた人が多い。
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者もその一人。
【2】この本の教え
- 働いて稼ぐだけではなく、その金を投資して配当金を得られるような身分になること
- 金の奴隷になるのではなく、金を自分の奴隷にすること
- たとえ年を取っていても、生活態度を改めるのに遅すぎるということはなく、向上しようとすれば、必ず結果はついてくる
- 信念と知識を兼ね備えれば、永遠の財産を築くことができ、その過程で得た知識をほかの人たちに役立てることもできる
【2】あらすじ
物語の舞台は二千前の大都市バビロン
二千年前、バビロンという都市にアルカドという貧乏人がいた。彼には遺産の当てがなかった。富を得るためには懸命に働き、学ぶしかなかった。彼は筆記者として働き始め、粘土板に法律その他の文書を書き付けるという、長く辛い仕事に励んだ。ある日アルカドは、特別に骨の折れる仕事を依頼してきた金貸しの老人に、それを徹夜で仕上げる見返りとして金儲けの秘訣を教えてくれるよう頼んだ。
金持ちになるための原則
老人は「稼いだものは、すべてその一部を自分のものとして取っておく」という原則を教えてくれた。稼いだ金をそのまま全部生活費に浸かってしまうのでは、ただ生存するために稼いでいるだけの仕事の奴隷と同じである。稼いだものの少なくとも10%を「使わない分」として取り分けておけば、やがてはその金額が膨らんで、持ち主は何もしなくても、その金が稼いでくれるようになる。どんなに小さな金額からスタートしようと構わない。金を稼いだらまず自分に支払うというルールさえ破らなければいいのだ。小さな金額を取り分けたことなど、じきに気にならなくなる。
知恵と金貨、どっちが欲しい?
老人のアドバイスを守り、ついに大富豪となったアルカド。息子が産まれ、ノマシアと名付けた。ノマシアは成長し、アルカドの財産を相続できる年齢になった。アルカドは、息子をよその土地に行かせ、自分で財産を築く方法を学ばせようとした。そして、ノマシアが出発する時、2つの門出の祝いを送る。金貨の袋と「5つの黄金の法則」を刻んだ粘土板だ。それを受け取ったノマシアは粘土板には目もくれなかった。金貨の最初の使い道は、いかさま競馬に大金をかけることだった(それで、金貨のほとんどを失った)。次いで、見ず知らずの商人から店を買った(そして、店はつぶれた)。落ちぶれたノマシアは父からもらった粘土板を思い出す。
5つの黄金の法則
粘土板には「5つの黄金の法則」が刻まれていた。
- 黄金はこれを貯蓄する者のもとにやって来る
- 黄金はこれを投資する者のもとで増える
- 黄金はこれを賢者に委ねる者のもとにとどまる
- 黄金はこれを不確かな投資に用いる者のもとから去る
- 黄金はこれを一攫千金話につぎ込む者のもとから走り去る
ノマシアは心を入れ替え、仕事に就き、金を稼いでそれを賢く投資した。十年後、彼が故郷に帰った時、父のアルカドは祝宴を張って息子を迎えた。ノマシアはテーブルに金貨の袋を3つ置いた。1つは元々父にもらった金貨のお返しで、残り2つは粘土板に記された知恵に対するお礼だった。ノマシアは宴会に集まった人たちに向かって「知恵がなければ、金貨は持っていたとしても、すぐに失われてしまいます。でも、知恵があれば、初めは金貨を持っていない人間でもそれを手にすることができるのです」と語った。
ここで、物語の設定が現代へと変わる
物語の設定が現代へと変わり、メソポタミア(かつてバビロンが存在した地域)で発掘を行っていた考古学者が5枚の粘土板を発見する展開になる。その粘土板は解読のためにある大学教授のものに送られたのだが、そこで意外なことが起こる。その教授夫妻が、二千年前の粘土板に記された法則を自分たちの生活に当てはめたところ、財政状況が好転したという。バビロンの大富豪は自分の収入の範囲内で暮らすことによって、富豪となった。収入の80%か90%で暮らしていれば、誰でもやがては金持ちとなれるのだ。
以上、古代のマネー術セツヤクエスト。
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