僭越ながら【1テーマの本を30冊読んで勉強するブログ】

毎朝3:00からを独学の時間にしています。テーマを決めて本を30冊読んで勉強し、その勉強メモをこのブログに記録しています。自己紹介はサイドバーにあります♪ 2017/3/1から「ミニマリストの本30冊から実践できるコツを書き出し、毎日少しずつ真似してみる!」企画を始めました。 毎日、ミニマリストになるためのコツを、ひとつ実践するのが目標です!

世界を変える独創的なアイデア・作品を生むコツとは?【TEDプレゼン要約】

最近、英語の勉強のためにTEDをみています(お皿を洗いながら...)。TEDとはアメリカの非営利団体が主催する大規模カンファレンスで、世界中の幅広い専門家たちが素晴らしいプレゼンを行なっています。
www.ted.com



「価値ある知識を世に広める」というTEDのコンセプトが、私は大好きです。私も自分が知った「価値ある知識」を世に広めるために、何か行動を起こしたい。その1つのツールとして、このブログを続けていきたいと思っています。


今日は、私がとても感銘を受けたプレゼンを紹介します。たった15分間のプレゼンですが、そこから得られる知識は本1冊分の価値があります。


プレゼンターは心理学者のAdam Grant氏。笑いありの彼のプレゼンはとても面白い!そして、インパクトのある写真、シンプルなグラフ...。プレゼン力を鍛えたい方にも是非みていただきたい動画です。タイトルは「The Surprising Habits of Original Thinkers(独創的な人の驚くべき習慣)」。
www.ted.com



最近仕事がうまくいっていなかった私は、このプレゼンでみて、未来が拓けたような気持ちになりました。「よし、やってみよう!」と心の底から力が湧いてきました。


私が知ったのは...


まず、先延ばしは悪いことじゃなくて、メリットもあるということ!


膨大な数の「失敗作」を生み出す過程で、数少ない「傑作」が生まれるということ。→傑作を生むためには、たくさんの失敗作が必要である。


そして、数少ない「傑作」がその人の代表作となり、膨大な数の「失敗作」を基にその人が評価されることはないということ。→だから、失敗しても気にせずに、前へ進み続ければ良い。


それから、「普通の人」と「世界を変える人」の失敗への対応の違い。


普通の人は、「自分のアイデア・作品はダメだ。だから、自分もダメな人間だ」と考えて、そこで挑戦をやめてしまう。
一方で、世界を変える人は、「自分のアイデア・作品はダメだ。だから、もっと洗練させるために、さらなる実験・挑戦をしよう」と奮起する。


こんな小さな私でも、世界を変えるアイデア・作品を生み出せる人間になれるのかもしれない...と思わされました。たくさん失敗作を作るつもりで挑戦し、失敗しても自分を否定せずにさらなる挑戦を続ければいいんです。


今回、このプレゼンの内容を要約し、自分なりに整理してみました。是非、読んでみてください。世界を変えるためのアイデアや作品を生み出すコツが書かれています。



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〜概要〜

【1】独創的な人 = 世界を変える力を持つ人

【2】世界を変えるような、独創的なアイデア・作品を生み出すためのコツとは?

  1. 独創的な作品(アイデア)を生み出したいのなら、まず素早く着手する。そして、仕上げを先延ばしする。
  2. 一番乗りの必要はない。他と違いがあり、優れていれば良い。
  3. 自分「自身」は疑わず、自分の「アイデア」を疑い、それを洗練させるための挑戦を怠らない。
    • 普通の人:「このアイデアはダメだ」→「自分はダメだ」と発想する
    • 世界を変える人:「このアイデアはダメだ」→それを洗練させるために自らを奮い立たせ、さらなる挑戦や実験に取り組む。
  4. 既存のものを疑い、より良い選択肢を探す習慣をつければ、物事の新たな視点に気付ける人になれる。
    • 普通の人:既存のものを疑わずに、受け入れる。
    • 世界を変える人:既存のものを疑い、より良い選択肢を探す
  5. 誰よりも多く挑戦し、膨大な数の失敗作を生み出す過程で、数少ない傑作にたどり着くことができる。
    • 普通の人:アイデアを思い付いても、失敗することと恐れ、挑戦せずに沈黙する。
    • 世界を変える人:膨大な数のアイデアを出し、誰よりも多く挑戦し、たくさんの失敗作と数少ない傑作を生み出す。


以下、詳細。


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【1】独創的な人 = 世界を変える力を持つ人

 私は「独創的な人」を研究している。独創的な人とは、体裁にとらわれない新しいアイデアを持ち、そのアイデアを守るための行動を起こす人のことだ。一歩抜け出て、声をあげる人々のことだ。彼らは想像力を働かせ、世界を変える力を持つ。

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【2】世界を変えるような、独創的なアイデア・作品を生み出すためのコツとは?

1. 独創的な作品(アイデア)を生み出したいのなら、まず素早く着手する。そして、仕上げを先延ばしする。

「先延ばし魔」とはどういう人なのかは、皆さん熟知しているだろう。


 実は、独創的な人は「先延ばし魔」なのである。先延ばしには、独創性を高める効果があるのだ。


 先延ばしの効果を確かめるために、こんな実験を行なった。参加者に「新事業のアイデアを生み出す」という課題を与え、そのアイデアの独創性と有用性を評価するという実験だ。


 参加者の一部には、その課題にすぐ取り掛かるよう求めた。その他のランダムに選んだ参加者には、課題を先延ばししたくなるように、5〜10分間楽しめるゲームを目の前に置いた。


 すると、課題を先延ばしした人々は、他の人よりも16%も創造性が優れているという結果となった。ゲームの面白さは、この結果に影響していない。なぜなら、ゲームをした後で課題を知った場合は、創造性は上がらなかったからだ。創造性が上がったのは、課題を知らされてから、それを先延ばしした場合のみだ。


 先延ばしの間、課題は頭の片隅で動いており、アイデアが育っている。先延ばしによって、様々なアイデアを巡らせる時間ができ、予期せぬ発想が生まれるのだ。


 独創的な偉人たちの多くが、「素早く着手し、仕上げに時間をかける」という特徴を持っている。つまり、仕上げを先延ばしにしているのである。


 例えば、レオナルド・ダ・ヴィンチは、創作に打ち込んだり休んだりして、16年をかけ『モナ・リザ』を描いた。彼は自分を負け組と感じ、手記にも幾度となくそう記した。しかし、光学の世界に寄り道して学んだことが、ダ・ヴィンチの光の描き方を一変させ、画家として腕を上げることになったのである。
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 キング牧師は、彼の人生で最も重要な演説を行う前夜、午前3時まで台本に手を加えていた。観客席で自分が舞台に上がる番を待つ間にも、彼はまだメモを書いたり台詞を削ったりしていた。そして、舞台に上がり11分が過ぎた時、歴史を変えたあの言葉を発した。「I have a dream(私には夢がある)」。台本にはその言葉はなかった。演説を完成させるという課題を、最後の瞬間まで引き延ばすことによって、彼はアイデアを最大まで広げることができたのだ。
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2. 一番乗りの必要はない。他と違いがあり、優れていれば良い。

 50を超える製品カテゴリーを調査した有名な研究がある。市場を開拓した先行企業と、それを改良し別の製品を売り出した後発企業とを比較した結果、先行企業の失敗率が47%であるのに対し、後発企業はわずか8%だった。
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 Facebookがソーシャル・ネットワークを作ったのは、MyspaceやFriendsterが出るのを待ってからだった。Googleが出てきたのは、AltaVistaやYahooの何年も後だ。


 一番乗りの必要はないのである。他と違いがあり、優れていれば良いのだ。

3. 自分「自身」は疑わず、自分の「アイデア」を疑い、それを洗練させるための挑戦を怠らない。

 独創的な人の多くは自信に満ちているように見えるかもしれない。しかし、その裏では彼らも我々と同じように、不安や疑問、恐怖を感じている。ただ、対応の仕方が違うだけなのである。


 私たちは何かを創造するとき、「このアイデアはダメだ。だから自分はダメなんだ」と考えてしまうことがある。アイデアへの懐疑から、自己への懐疑へと考えを飛躍させてしまうのだ。自己への懐疑は、思考をマヒさせ動きを止めてしまう。


 一方で、独創的な人は、アイデアを疑っても、自己は疑わない。アイデアを疑ったら、それをさらに洗練させるために自らを奮い立たせ、さらなる挑戦や実験に取り組む。


 したがって、あなたも独創的な人を目指すなら、「自分はダメな人間だ」という代わりに、こう言おう。「最初の何回はいつもダメだけど、まだ到達していないだけ」。


★普通の人:「このアイデアはダメだ」→「自分はダメだ」と発想する
★世界を変える人:「このアイデアはダメだ」→それを洗練させるために自らを奮い立たせ、さらなる挑戦や実験に取り組む。


4. 既存のものを疑い、より良い選択肢を探す習慣をつければ、物事の新たな視点に気付ける人になれる。

 FirefoxとChromeの利用者は、Internet ExplorerとSafariの利用者よりもはるかに優秀であると証明されている。ちなみに在職期間も後者の方が15%長い。理由は、技術的なメリットではなく、ブラウザを使うに至る経緯にある。


 Internet ExplorerとSafariを使っている場合、両者はもともとコンピュータにインストールされているから、与えられた初期設定を受け入れたというわけだ。FirefoxとChromeを使うためには、初期設定を疑い、他の選択肢がないかを調べ、いくらか機転を利かせて、新しいブラウザをダウンロードしなければならない。
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 ポイントは、自ら率先して既存のものを疑い、より良い選択肢を探せる人になろうということだ。それが上手くできると、それまでに何度も見てきたものがある時に突然、新たな視点で見えてくるようになる。


 とある物語の映画化に取り組んだ脚本家(ジェニファー・リー)の話をしよう。その物語を映画の脚本にする挑戦は、半世紀以上前から行われていたのだが、どれも不採用になっていた。ジェニファー・リーは、それまでのどの脚本も主人公は悪い王女にされていることに疑問を呈した。そこで、彼女はその物語の第1幕を書き直し、悪役を悩める勇者として作り変えた。その結果、『アナと雪の女王』は史上最も成功したアニメ映画となった。この逸話から得られる教訓はシンプルだ。疑問を感じたら、「ありのままに」しないこと。
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★普通の人:既存のものを疑わずに、受け入れる。
★世界を変える人:既存のものを疑い、より良い選択肢を探す。

5. 誰よりも多く挑戦し、膨大な数の失敗作を生み出す過程で、数少ない傑作にたどり着くことができる。

 私たちのほとんどは、素晴らしいアイデアが思い付いても、それに挑戦しない。様々な業界の人々に「壮大なアイデアが思い付いたら、どうするか」と尋ねるアンケートをとってみたところ、85%の人が誰にも語らず、沈黙することを選んだ。彼らは恥を怖れ、体裁を気にしているのだ。


 実は、独創的な人は、失敗に陥るアイデア・駄作を山ほど生み出している。例えば、これを発明した人だ。大人も子供も怖がる不気味なおしゃべり人形だ。
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しかし、この発明家がこの人形を考案したことを、今となっては誰も気にしない。誰もが、電球の開発を根拠にトーマス・エジソンを称えるだろう。駄作を基に人物が評価されることはないのである。

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参考:エジソンは、1889年、世界初のしゃべる人形も発明し、販売したそうだ。人形の下に蓄音機が付いており、録音されていたのはエジソン自身の声だったそうで、これが愛くるしい人形から発せられるという違和感に、不気味がられて全然売れなかったという。即製造中止になったとか。(発明王、トーマス・エジソンの奇妙な9の発明品 : カラパイアより引用)

 どの分野を見ても、独創的で偉大な人たちは、たくさん失敗している。彼らは誰よりも多く挑戦するからだ。大量に作れば作るほど、種類が豊富になり、独創的なものを生み出す可能性が高まる。バッハ、ベートーベン、モーツァルトというクラシック音楽を代表する3人でさえ、膨大な数の楽曲を作って、ようやく数少ない傑作にたどり着いた。より独創的になりたければ、より多くのアイデアを生み出す必要があるのだ。
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★普通の人:アイデアを思い付いても、失敗することと恐れ、挑戦せずに沈黙する。
★世界を変える人:膨大な数のアイデアを出し、誰よりも多く挑戦し、たくさんの失敗作と数少ない傑作を生み出す。



〜以上〜


他にも私が感銘を受けたプレゼンがあるので、また紹介しますね!


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