僭越ながら【1テーマの本を30冊読んで勉強するブログ】

毎朝3:00からを独学の時間にしています。テーマを決めて本を30冊読んで勉強し、その勉強メモをこのブログに記録しています。自己紹介はサイドバーにあります♪ 2017/3/1から「ミニマリストの本30冊から実践できるコツを書き出し、毎日少しずつ真似してみる!」企画を始めました。 毎日、ミニマリストになるためのコツを、ひとつ実践するのが目標です!

「いつもの」「お気に入り」「定番化された毎日」は心の安定を約束する

昔々15年くらい前にテレビで見た、あるおじいさんの話が忘れられません。
そのおじいさんは黒を愛していました。
持ち物は全て黒にこだわっています。

ポロシャツも黒、ズボンも黒、頭にフィットしたニット帽も黒、靴下も黒、トランクスも黒です。
手帳も黒、カバンも黒、靴も黒、とにかく身につけるものは全て黒色に決めています。

おじいさんは脚本家。名前がわからないのが残念。

一日中、家の屋根裏部屋の自室にこもって執筆しています。
テレビの取材班はその屋根裏部屋を訪れました。大量の本に囲まれた、秘密基地のような部屋です。

机があります。
鉛筆がトレーの上に山盛りになっています。
全ての鉛筆が三菱uni。濃さは全てB。ナイフで丁寧に削っています。
ノートも全てメーカーを決めています。同じのしか買いません。

おじいさんはおばあさんと暮らしています。
食事はおばあさんが作ります。
テレビでは朝食の風景を映していました。

目玉焼きにハム、サラダ、そしてクロワッサンと珈琲。

驚いた事に、おじいさんはおばあさんと結婚して以来ずっと、毎朝このメニューを食べ続けているらしいのです。
おばあさんは「驚くでしょう。でも、これが彼の日常なのです。同じ物に囲まれて、同じ物を食べます。何も聞かなくても私は彼の欲しいものがわかってるので、楽ですよ」と笑っていました。

このテレビを観ていた当時、私は高校生でした。
色んな物がほしいし、色んな物を使ってみたい、そんな時代でした。

でも、このおじいさんの「定番化された毎日」に思い切り惹き付けられました。
カッコいいと思いました。

ただ、物や情報に溢れたこの時代を生きていると、おじいさんのように暮らす事は難しかったのです。若かったせいもあると思います。

ある程度年をとって落ち着き始めた今、もう一度おじいさんのような暮らしを目指してみようかと思っています。

「定番化された毎日」にあるメリットは、心の安定です。

私は穏やかな湖のように暮らしたいと常々思っています。
心の水面を平常に落ち着かせたいと思っています。

でも、時に、他人や環境に、心を脅かされます。
すると余計なことに気をもむようになります。

そんな時、私はいつも飲んでいるお気に入りの珈琲を飲みます。
いつもの味は、私の心を穏やかに落ち着かせます。

おじいさんの身の回りには「いつもの」「お気に入り」しかありません。
それは、おじいさんの心の安定を約束させるものなのではないでしょうか。

私はまだ「いつもの」「お気に入り」がこのおじいさんに比べて圧倒的に少ないのです。